建設業許可の更新とは?行政書士に依頼する場合の費用相場を解説!
2024/7/30
2024/09/20
建設業を営むうえで必要な建設業許可。一度取得すればOKというわけではなく、有効期限が切れる前に更新手続きを行わなくてはいけません。
建設業許可の新規の申請を経験された方は申請手続きの大変さを体感されていることでしょう。更新申請も負けず劣らずの手間がかかります。
今回は行政書士などの専門家に煩雑な手続きの依頼をしたい方に向けて、一般的な費用相場についてお話しします。
そもそも建設業許可の更新とは?
建設業許可は1つの案件で500万円以上の請負金額が発生する工事や、1,500万円以上の工事または木造住宅で延べ面積が150㎡以上の工事をおこなう場合に必要な事業許可のことです。建設業法で定められており、都道府県知事か国土交通大臣のいずれか、ケースによっては両方から許可をもらう必要があります。
建設業許可の有効期限は5年
建設業許可の有効期限は5年と定められていて、有効期限を過ぎてしまうと失効してしまいます。冒頭でもお話しした通り、建設業許可は一度取得すれば永久に効力が続くものではありません。失効するとこれまで行ってきた通りには事業を続けられません。
更新期限は申請先によって異なる
有効期限は、申請先が都道府県知事だろうと国土交通大臣だろうと同じですが、更新期限は申請先によって異なります。
なお、申請先は営業所が複数の都道府県にまたがっているかどうかで決まります。東京都で営業所を運営しているときは都道府県知事で構いません。複数の営業所を所有している場合でも、都内に収まっていれば都道府県知事が申請先になります。
一方で東京都と千葉県といったように、2つ以上の都道府県に営業所を設置している場合は国土交通大臣に申請することになるのです。
都道府県知事に申請する場合は2か月前から30日前まで
都道府県知事の場合、建設業許可の更新期間は有効期間満了の「2か月前から30日前まで」です。
国土交通大臣に申請する場合は3か月前から30日前まで
国土交通大臣に申請するケースでは都道府県知事よりも更新期間が1か月延長され、有効期間満了の「3か月前から30日前まで」に手続きを完了しておく必要があります。
建設業許可の有効期間内なら更新期限を過ぎても更新手続きは可能
建設業許可の有効期間は5年間、更新期限は有効期間満了日の30日前までです。日々の業務に追われているとうっかり忘れることもあるでしょう。もし気が付いたタイミングが「30日前まで」の更新期限を過ぎてしまっているだけであれば、まだ更新手続きをするチャンスが残っています。すぐに書類を揃えて、建設業許可の有効期間内に管轄の地方自治体に提出しましょう。
申請先の地方自治体によっては本来の更新期限を過ぎてしまったペナルティで始末書などの提出を求められる可能性もあります。無駄な手間が発生してしまうので、スマートフォンやカレンダーのリマインド機能などを活用して更新期限をすぎない対策をしておきましょう。
更新の審査期間中は有効期間を過ぎても事業を運営できる
建設業許可の更新期間が「有効期間の30日前まで」とされているのは、更新時に発生する審査に約1か月程度の期間を要するためです。更新期限を過ぎて更新申請をすると当然審査も後ろ倒しになるため、すでにある建設業許可の有効期間が過ぎても新しい建設業許可が入手できない、という事態が発生します。
ですが、このような例外的なケースでは、更新申請さえ有効期間内に行っていれば、許可は継続して有効になるので安心してください。
建設業許可の有効期間内を過ぎてしまってからの更新申請はできない
建設業許可の更新期限の場合は、過ぎてしまっても更新申請をするチャンスがありますが、有効期間を過ぎてしまった場合、更新申請のチャンスはもうありません。
有効期間を1日でも過ぎるとその時点で問答無用で建設業許可が失効し、500万以上の請負金額、または1,500万円以上の工事または木造住宅で延べ面積が150㎡以上の工事が発生する事業を運営することができなくなります。
失効したら建設業許可を改めて取り直さなくてはならない
建設業許可を失効したら新規として取得しなおさなければいけません。ただ、このとき更新だけのときは必要なかった500万円以上の預金残高や決算書の貸借対照表の純資産の合計が500万円以上であることを証明する手間が発生します。
経営状況や資金繰りに難を抱えていて、もし上記の条件を満たせなければ新規取得すらもできなくなってしまうので要注意です。
失効状態で建設業許可が必要な建設工事を請け負ったら重いペナルティがある
建設業を営む方で、500万以上の請負金額、または1,500万円以上の工事または木造住宅で延べ面積が150㎡以上の工事を請け負う場合に建設業許可を取得しなくてはいけないということは法律で定められていることです。
失効状態で建設業許可が必要な工事を請け負った場合、建設業法違反で懲役刑や罰金刑が科せられます。建設業法違反の発覚後5年間は新たに建設業許可の申請を行うことができなくなるなどの重いペナルティも発生します。建設業許可を無視した建設業経営はやめましょう。
決算書・変更届の提出を忘れると建設業許可の更新ができない
また、建設業許可に関わる手続きで忘れてはならないのが決算書・変更届の提出です。建設業許可の更新するタイミングで行えばいいわけではなく、手続きを怠ると建設業許可の申請ができなくなってしまう手続きです。
決算書であれば毎年、決算後4か月以内に決算報告書を都道府県に提出することになりますし、「会社の商号・資本金の額・役員に関する情報・ 営業所に関する情報・支配人に関する情報」などに変更があれば、変更日から30日以内に変更届を提出することになります。
決算書・変更届の手続きを怠ると建設業許可の更新申請ができなくなってしまうので注意しましょう。
行政書士に建設業許可の更新の依頼するときの費用相場は?
建設業許可の更新は個人でやるにしても行政書士に依頼するにししても、費用はかかります。それぞれの費用の違いについてみていきましょう。
個人で建設業許可の更新を行う場合にかかる法定費用は5万円
建設業許可の更新は無料で行えるわけではありません。法定費用として5万円を納めなければいけません。行政書士に依頼をしなくても無条件で発生する出費です。少し高いと感じられるかもしれませんが、書類申請の許諾だけではなく、更新の際に発生する審査にかかる手数料も含まれています。
ちなみに建設業許可更新の申請先は都道府県知事と国土交通大臣の2パターンがありますが、法定費用に違いはありません。
一般建設業と特定建設業がある場合には10万円
一般建設業と特定建設業の両方で許可の更新を行うときは法定費用が10万円になります。
これは一般建設業と特定建設業で別々の許可が必要になるためであり、それぞれに法定費用が5万円かかります。
行政書士に建設業許可の更新を依頼する場合は法定費用+手数料
行政書士に依頼するときの費用は、事務所によって様々です。依頼料は法律でしばられず、行政書士が各々、自由に設定することができます。
費用相場の傾向として、法人事業のケースや国土交通大臣に申請するケースでは依頼料が高くなりがちです。料金にこだわる方は複数の行政書士事務所の料金を比較してみるようにしてみてください。
なお、顧問契約とセットで契約の条件で、戦略的に引き受ける行政書士事務所の場合、依頼料が相場よりも安くなることもあるため、条件面にも注目してみてもよいでしょう。
以下はケースごとに見た費用の平均相場です。是非、金額を調べる際の基準として参考にしてみてください。
建設業許可の更新は行政書士に依頼しましょう
まずは建設業許可の更新なら、行政書士に依頼するのがおすすめの理由について説明したいと思います。
「建設業許可の申請手続きを自分でやるのは難しい。でも行政書士ってなにをしている人かよくわからない」という理由で行政書士の依頼をためらってしまう方は必見です。
行政書士は行政に申請する書類作成の達人
行政書士は一言でまとめると「行政に申請する書類作成の達人」です。官公署へ提出する書類を作ったり、申請を代わりに行う許認可申請の代理を行ったりすることを主な仕事としています。
法律を扱う国家資格の中でももっとも幅広い範囲を扱う資格で、会社の経営に関わる業務から遺産相続などの相談業務まで様々な仕事があります。大抵の場合は一分野に特化していたり、得意としていたりする行政書士が多いです。その中には建設業許可の分野で活躍されている行政書士も多くいます。
行政書士を探すときはどのような分野が得意なのかを確認することがポイントになります。
建設業許可の更新で、行政書士に依頼できること
建設業許可の更新に関する手続きで、行政書士に依頼できることは次の通りです。一般的には部分的な作業から一括での依頼も受け付けています。
- 許可更新の条件を満たしているかの確認
- 更新のために必要な書類が揃っているかの確認
- 工事経歴書などの書類作成
- 役所への提出までの建設業許可の更新手続きの全作業
更新手続きのノウハウと時間的な余裕がなければ行政書士に依頼しましょう
個人で建設業許可の更新手続きを行うときは通常業務と並行して進めていくことになります。ただでさえ慣れない作業なのに、量が多く、ややこしい箇所も多い更新手続きが通常業務を圧迫してしまうというケースは珍しくありません。そのうえ、記載ミスや書類不備で更新申請をしても受け付けてもらえないという事態になったら、目も当てられません。
行政書士に依頼すれば膨大な書類を用意する手間や作成する際に発生するミスを減らせます。苦手なことを得意な人に任せるやり方なので、効率的に建設業許可の更新手続きを進められ、ご自身も本業に専念できます。
建設業許可の更新には手間がかかる
建設業許可の更新申請にはやらなければいけない手続きや用意しなくてはいけない書類がたくさんあり、手間がかかります。
すでにお話ししましたが、書類の量は膨大です。
建設業許可の更新申請に必要な書類は最少で17種
まず、建設業許可の更新申請に必要な書類は最少でも次の17種類を用意する必要があります。
- 建設業許可申請書
- 役員等の一覧表
- 営業所一覧表(更新)
- 専任技術者一覧表
- 使用人数
- 誓約書
- 営業の沿革
- 所属建設業者団体
- 健康保険等の加入状況
- 主要取引金融機関名
- 経営業務の管理責任者証明書
- 経営業務の管理責任者の略歴書
- 卒業証明書(専任技術者分)
- 資格証明書(専任技術者分)
- 許可申請者の住所、生年月日等に関する調書
- 株主(出資者)調書
- 履歴事項全部証明書
新規取得時に必要な書類が30種類以上あることを考えればまだ少ないですが、それでも慣れない人が一から用意するには大変な量であることに変わりはありません。
ケースによって必要になる書類が増える
上記17種類の必要書類に加えて、事業の状況や提出を管轄している都道府県によっては必要書類が増えるケースがあります。
例えば事業の状況で必要書類が増えるケースは次のようなものがあります。
- 法人として事業を運営しているケース:「定款」「株主(出資者)調書」「履歴事項全部証明書」が必要になります。
- 支店を設けているケース:「建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表」「建設業法施行令第3条に規定する使用人の住所」「生年月日等に関する調書」が必要になります。
- 国家資格ではなく、実務経験で建設業許可を受けるケース:「実務経験証明書」「指導監督的実務経験証明書」が必要になります。
まとめ
建設業許可の更新申請には最低でも17種類以上の書類を用意しなければならず、その他にも条件によっては必要となる書類が増え、作成作業だけでも大変です。
避けなければならないのは作業を後回しにして建設業許可の有効期間を過ぎてしまうということです。
個人で準備するのが負担に感じるようであれば、行政書士のような書類作成の専門家に建設業許可更新の手続きを依頼するのも1つの手です。行政書士に依頼する際に発生する費用は法定費用+手数料で決まり、行政書士の手数料は10万円程度が相場です。
本業への負担、申請の手間と出費のバランスなどを考えて判断しましょう。
2024/7/30
2024/09/20
建設業を営むうえで必要な建設業許可。一度取得すればOKというわけではなく、有効期限が切れる前に更新手続きを行わなくてはいけません。
建設業許可の新規の申請を経験された方は申請手続きの大変さを体感されていることでしょう。更新申請も負けず劣らずの手間がかかります。
今回は行政書士などの専門家に煩雑な手続きの依頼をしたい方に向けて、一般的な費用相場についてお話しします。
そもそも建設業許可の更新とは?
建設業許可は1つの案件で500万円以上の請負金額が発生する工事や、1,500万円以上の工事または木造住宅で延べ面積が150㎡以上の工事をおこなう場合に必要な事業許可のことです。建設業法で定められており、都道府県知事か国土交通大臣のいずれか、ケースによっては両方から許可をもらう必要があります。
建設業許可の有効期限は5年
建設業許可の有効期限は5年と定められていて、有効期限を過ぎてしまうと失効してしまいます。冒頭でもお話しした通り、建設業許可は一度取得すれば永久に効力が続くものではありません。失効するとこれまで行ってきた通りには事業を続けられません。
更新期限は申請先によって異なる
有効期限は、申請先が都道府県知事だろうと国土交通大臣だろうと同じですが、更新期限は申請先によって異なります。
なお、申請先は営業所が複数の都道府県にまたがっているかどうかで決まります。東京都で営業所を運営しているときは都道府県知事で構いません。複数の営業所を所有している場合でも、都内に収まっていれば都道府県知事が申請先になります。
一方で東京都と千葉県といったように、2つ以上の都道府県に営業所を設置している場合は国土交通大臣に申請することになるのです。
都道府県知事に申請する場合は2か月前から30日前まで
都道府県知事の場合、建設業許可の更新期間は有効期間満了の「2か月前から30日前まで」です。
国土交通大臣に申請する場合は3か月前から30日前まで
国土交通大臣に申請するケースでは都道府県知事よりも更新期間が1か月延長され、有効期間満了の「3か月前から30日前まで」に手続きを完了しておく必要があります。
建設業許可の有効期間内なら更新期限を過ぎても更新手続きは可能
建設業許可の有効期間は5年間、更新期限は有効期間満了日の30日前までです。日々の業務に追われているとうっかり忘れることもあるでしょう。もし気が付いたタイミングが「30日前まで」の更新期限を過ぎてしまっているだけであれば、まだ更新手続きをするチャンスが残っています。すぐに書類を揃えて、建設業許可の有効期間内に管轄の地方自治体に提出しましょう。
申請先の地方自治体によっては本来の更新期限を過ぎてしまったペナルティで始末書などの提出を求められる可能性もあります。無駄な手間が発生してしまうので、スマートフォンやカレンダーのリマインド機能などを活用して更新期限をすぎない対策をしておきましょう。
更新の審査期間中は有効期間を過ぎても事業を運営できる
建設業許可の更新期間が「有効期間の30日前まで」とされているのは、更新時に発生する審査に約1か月程度の期間を要するためです。更新期限を過ぎて更新申請をすると当然審査も後ろ倒しになるため、すでにある建設業許可の有効期間が過ぎても新しい建設業許可が入手できない、という事態が発生します。
ですが、このような例外的なケースでは、更新申請さえ有効期間内に行っていれば、許可は継続して有効になるので安心してください。
建設業許可の有効期間内を過ぎてしまってからの更新申請はできない
建設業許可の更新期限の場合は、過ぎてしまっても更新申請をするチャンスがありますが、有効期間を過ぎてしまった場合、更新申請のチャンスはもうありません。
有効期間を1日でも過ぎるとその時点で問答無用で建設業許可が失効し、500万以上の請負金額、または1,500万円以上の工事または木造住宅で延べ面積が150㎡以上の工事が発生する事業を運営することができなくなります。
失効したら建設業許可を改めて取り直さなくてはならない
建設業許可を失効したら新規として取得しなおさなければいけません。ただ、このとき更新だけのときは必要なかった500万円以上の預金残高や決算書の貸借対照表の純資産の合計が500万円以上であることを証明する手間が発生します。
経営状況や資金繰りに難を抱えていて、もし上記の条件を満たせなければ新規取得すらもできなくなってしまうので要注意です。
失効状態で建設業許可が必要な建設工事を請け負ったら重いペナルティがある
建設業を営む方で、500万以上の請負金額、または1,500万円以上の工事または木造住宅で延べ面積が150㎡以上の工事を請け負う場合に建設業許可を取得しなくてはいけないということは法律で定められていることです。
失効状態で建設業許可が必要な工事を請け負った場合、建設業法違反で懲役刑や罰金刑が科せられます。建設業法違反の発覚後5年間は新たに建設業許可の申請を行うことができなくなるなどの重いペナルティも発生します。建設業許可を無視した建設業経営はやめましょう。
決算書・変更届の提出を忘れると建設業許可の更新ができない
また、建設業許可に関わる手続きで忘れてはならないのが決算書・変更届の提出です。建設業許可の更新するタイミングで行えばいいわけではなく、手続きを怠ると建設業許可の申請ができなくなってしまう手続きです。
決算書であれば毎年、決算後4か月以内に決算報告書を都道府県に提出することになりますし、「会社の商号・資本金の額・役員に関する情報・ 営業所に関する情報・支配人に関する情報」などに変更があれば、変更日から30日以内に変更届を提出することになります。
決算書・変更届の手続きを怠ると建設業許可の更新申請ができなくなってしまうので注意しましょう。
行政書士に建設業許可の更新の依頼するときの費用相場は?
建設業許可の更新は個人でやるにしても行政書士に依頼するにししても、費用はかかります。それぞれの費用の違いについてみていきましょう。
個人で建設業許可の更新を行う場合にかかる法定費用は5万円
建設業許可の更新は無料で行えるわけではありません。法定費用として5万円を納めなければいけません。行政書士に依頼をしなくても無条件で発生する出費です。少し高いと感じられるかもしれませんが、書類申請の許諾だけではなく、更新の際に発生する審査にかかる手数料も含まれています。
ちなみに建設業許可更新の申請先は都道府県知事と国土交通大臣の2パターンがありますが、法定費用に違いはありません。
一般建設業と特定建設業がある場合には10万円
一般建設業と特定建設業の両方で許可の更新を行うときは法定費用が10万円になります。
これは一般建設業と特定建設業で別々の許可が必要になるためであり、それぞれに法定費用が5万円かかります。
行政書士に建設業許可の更新を依頼する場合は法定費用+手数料
行政書士に依頼するときの費用は、事務所によって様々です。依頼料は法律でしばられず、行政書士が各々、自由に設定することができます。
費用相場の傾向として、法人事業のケースや国土交通大臣に申請するケースでは依頼料が高くなりがちです。料金にこだわる方は複数の行政書士事務所の料金を比較してみるようにしてみてください。
なお、顧問契約とセットで契約の条件で、戦略的に引き受ける行政書士事務所の場合、依頼料が相場よりも安くなることもあるため、条件面にも注目してみてもよいでしょう。
以下はケースごとに見た費用の平均相場です。是非、金額を調べる際の基準として参考にしてみてください。
建設業許可の更新は行政書士に依頼しましょう
まずは建設業許可の更新なら、行政書士に依頼するのがおすすめの理由について説明したいと思います。
「建設業許可の申請手続きを自分でやるのは難しい。でも行政書士ってなにをしている人かよくわからない」という理由で行政書士の依頼をためらってしまう方は必見です。
行政書士は行政に申請する書類作成の達人
行政書士は一言でまとめると「行政に申請する書類作成の達人」です。官公署へ提出する書類を作ったり、申請を代わりに行う許認可申請の代理を行ったりすることを主な仕事としています。
法律を扱う国家資格の中でももっとも幅広い範囲を扱う資格で、会社の経営に関わる業務から遺産相続などの相談業務まで様々な仕事があります。大抵の場合は一分野に特化していたり、得意としていたりする行政書士が多いです。その中には建設業許可の分野で活躍されている行政書士も多くいます。
行政書士を探すときはどのような分野が得意なのかを確認することがポイントになります。
建設業許可の更新で、行政書士に依頼できること
建設業許可の更新に関する手続きで、行政書士に依頼できることは次の通りです。一般的には部分的な作業から一括での依頼も受け付けています。
- 許可更新の条件を満たしているかの確認
- 更新のために必要な書類が揃っているかの確認
- 工事経歴書などの書類作成
- 役所への提出までの建設業許可の更新手続きの全作業
更新手続きのノウハウと時間的な余裕がなければ行政書士に依頼しましょう
個人で建設業許可の更新手続きを行うときは通常業務と並行して進めていくことになります。ただでさえ慣れない作業なのに、量が多く、ややこしい箇所も多い更新手続きが通常業務を圧迫してしまうというケースは珍しくありません。そのうえ、記載ミスや書類不備で更新申請をしても受け付けてもらえないという事態になったら、目も当てられません。
行政書士に依頼すれば膨大な書類を用意する手間や作成する際に発生するミスを減らせます。苦手なことを得意な人に任せるやり方なので、効率的に建設業許可の更新手続きを進められ、ご自身も本業に専念できます。
建設業許可の更新には手間がかかる
建設業許可の更新申請にはやらなければいけない手続きや用意しなくてはいけない書類がたくさんあり、手間がかかります。
すでにお話ししましたが、書類の量は膨大です。
建設業許可の更新申請に必要な書類は最少で17種
まず、建設業許可の更新申請に必要な書類は最少でも次の17種類を用意する必要があります。
- 建設業許可申請書
- 役員等の一覧表
- 営業所一覧表(更新)
- 専任技術者一覧表
- 使用人数
- 誓約書
- 営業の沿革
- 所属建設業者団体
- 健康保険等の加入状況
- 主要取引金融機関名
- 経営業務の管理責任者証明書
- 経営業務の管理責任者の略歴書
- 卒業証明書(専任技術者分)
- 資格証明書(専任技術者分)
- 許可申請者の住所、生年月日等に関する調書
- 株主(出資者)調書
- 履歴事項全部証明書
新規取得時に必要な書類が30種類以上あることを考えればまだ少ないですが、それでも慣れない人が一から用意するには大変な量であることに変わりはありません。
ケースによって必要になる書類が増える
上記17種類の必要書類に加えて、事業の状況や提出を管轄している都道府県によっては必要書類が増えるケースがあります。
例えば事業の状況で必要書類が増えるケースは次のようなものがあります。
- 法人として事業を運営しているケース:「定款」「株主(出資者)調書」「履歴事項全部証明書」が必要になります。
- 支店を設けているケース:「建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表」「建設業法施行令第3条に規定する使用人の住所」「生年月日等に関する調書」が必要になります。
- 国家資格ではなく、実務経験で建設業許可を受けるケース:「実務経験証明書」「指導監督的実務経験証明書」が必要になります。
まとめ
建設業許可の更新申請には最低でも17種類以上の書類を用意しなければならず、その他にも条件によっては必要となる書類が増え、作成作業だけでも大変です。
避けなければならないのは作業を後回しにして建設業許可の有効期間を過ぎてしまうということです。
個人で準備するのが負担に感じるようであれば、行政書士のような書類作成の専門家に建設業許可更新の手続きを依頼するのも1つの手です。行政書士に依頼する際に発生する費用は法定費用+手数料で決まり、行政書士の手数料は10万円程度が相場です。
本業への負担、申請の手間と出費のバランスなどを考えて判断しましょう。